日常と映画と

映画も日常も、なくてはならないものです。

作文「お父さんに伝えたいことがあります。」

今週のお題「おとうさん」 わたしのお父さんは、なんでも直してくれます。 一番ありがたいのは自転車です。小学校の頃から乗っている自転車は十数年たった今でも乗ることができます。それはお父さんがメンテナンスをしてくれるからです。食事の時間に「自転…

雨、たのしんじゃってる?

今週のお題「雨の日の楽しみ方」わたしは雨の音を楽しみます。家にいるときはいつも雨の音に耳をすませています。最近気づいたのは、降り始めのときは「からから」と「さらさら」が混じっていて「かさらかさら」に聞こえました。日によってちがう気がします…

愛と行く果て-映画「愛がなんだ」より

※この記事は映画の結末に触れております。さわやかな恋愛、とはいかない。主人公のテルコは想いを寄せる田中守にとって都合のいい女。「来てくれ」とは言わず、やんわりと「もし、もしだよ、」などと守は言う。テルコはそれを求められているから、と嬉々とし…

骨に同じ(映画「禅と骨」より)

激動の人生とは彼のことだ。実在した人間の一生涯を鮮烈に突きつけてくる。 アメリカ人の父と日本人の母をもつ、嵐山の天龍寺の禅僧ヘンリ・ミトワ。彼は1918年に横浜で生まれた。戦時中、肌の色からスパイではないかと警察に目をつけられ、父に会いに行くと…

稲の波(映画「おじいちゃん、死んじゃったって。」より)

透きとおる空気が感じとれる映像美。田んぼの稲が風に吹かれるシーンが印象的だった。なぜかというとそれは決して失われることのない記憶だからだ。この映画のテーマは喪失のなかでも失われないものの尊さだと思う。 祖父の死。かぞくが一人いなくなった。そ…

夏の映画鑑賞期間・第二弾『グラン・ブルー』

夏といえば海が連想されます。わたしは泳げないので昔から砂浜の近いところで浮輪でぷかぷかと浮かんでいました。今回紹介する映画『グラン・ブルー』(1988、監督:リュック・ベッソン)は、えらい深~いところまで潜りますよ。フリーダイビングに打ち込ん…

夏の映画鑑賞期間・第一弾『フラガール』

8月も末でして、夏も終わりに近づいています。最後に夏を満喫しようと“ザ・夏!映画”鑑賞期間中。その期間で観た映画について紹介しようと思います。 第一弾は『フラガール』(2006年、監督:李相日)です。ド直球の夏映画やぁ!とパッと思いつきで選んだの…

音の魅力(映画『パーソナル・ショッパー』より)

何に圧倒されたかといえば、間違いなく“音”だ。 * * * 映画の宣伝用ビジュアルでは主人公モウリーン(クリステン・スチュワート)がきらびやかな洋服を着ている。ファッションの話から始まると思いきや、冒頭、ホラー映画のような恐怖と緊迫感に包まれる…

刮目すべき写真家の生態(映画「Don’t Blink ロバート・フランクの写した時代」より)

Don’t Blink(=まばたきせずに)と言われても、申し訳ない、何度もまぶたが下りてくるのと格闘しながら観ていた。 このドキュメンタリーは展開がはやい。 現像技師の話を聞いていたかと思えば別の友人や20歳で亡くなった最愛の娘の話になる。嫌悪がにじむほ…

声の届く先(映画『標的の島 風かたか』より)

どうしてあれだけ怒って鬼気迫るように座り込みを続けるのか。 三上監督の映画を見るたびに染み込むように分かってきた。 自分より前の世代が体験した沖縄戦、後の世代の未来。 その間で今生きている自分たちが「風かたか」(=風除け)になるため必死で闘って…

“一週間”という毎日(映画「Every Day」より)

同じ時間を一緒に過ごすことに期限があるのはつらい。 どちらかが死んで、どちらかが生き続けるようになるのは、普遍のことで、そのことを頭のなかで分かっている。 でも、何気ない日常は当たり前すぎるから、いつの間にか忘れてしまう。 「一週間もらったの…

記事の紹介をします

今月、記事を載せていただいたtaomoiya雑文集14について紹介します。 イカした写真、というのが初見の印象。白い車のフロントガラスに反射しているネオンや看板。賑やかな街並みの音がきこえてきそう。ハンドルを握る運転手のすがたはなく、そのかわりダッシ…

『ホームレス ニューヨークと寝た男』(2014)

マーク・レイという男が屋上暮らしを続ける理由がよく分からなかった。 上品そうな靴やスーツを着てバリバリ仕事をこなしているようにみせているが、コードやらがむきだしの寝そべるのがやっとのスペースに寝袋で眠る。不法侵入者として捕まらないか、怯えな…

雑文集12にたいする個人的な見解

2016年12月。 あと1ヶ月でなにができるかなぁ、と考えていたら、あっという間に2日が過ぎようとしています。うかうかしていられませんね。 今回も記事を書いています。お世話になっている taomoiyaさんの「雑文集12」に掲載していただきました。 映画『リス…

映画『白いリボン』(2009)<手紙>

※この文章には、映画の核心にふれる内容が含まれています。 長いスカートをゆらして歩くクララたち、そしてマルティンら少年たちが寄り集まって村を歩いていく姿が、恐怖とともに今も思い出されます。 誰が子どもたちをこんな風にしたのか。 父親、という身…

ブログについて/記事がのります

このブログでは、映画について文章を書きます。 ミニシアター系とよばれる分野の映画を中心に紹介していきます。 レビューのようにきちんと形にした文章から、だれかに宛てた手紙のような文章まで、映画の魅力を伝えられるものを書いていきたいと思っていま…

『ふきげんな過去』(2016)

「海苔の本田の奥さん一人だけが正しくて、他が全部狂ってるのかもしれないじゃん」冒頭部の主人公・果子(二階堂ふみ)のこのセリフに心奪われた。 映画は何の説明もなしに会話がはじまる。運河?ワニ?ノリノホンダノオクサン?観ているこっちは正直ポカン…

絶望のなかの希望―『わたしを離さないで』(2010)

※このレビューには物語の結末が含まれております。 主人公のキャシー、トミー、ルースは、臓器提供のために生みだされたクローン人間である。数度の提供がすめば死をむかえ、その短い一生を終える。人間としてではなく臓器をもった道具のような存在にすぎな…

映画『コングレス未来学会議』(2013)

部屋のそうじをしていたら昔使っていた手袋が出てきた。愛着あるもので捨てるかどうか悩んだが、お気に入りの水玉もようや糸のほつれ具合までも懐かしくなり、結局のこすことにした。大切なものときっぱり別れることは難しい。この映画もそんな気持ちを思い…